メールマガジン

2010.06.30
『世界の人事部』Vol.14
 □■□――――――――――――――――――――――――――――――
       ― 中国・米国・日本の人事労務レポート ―
             『世界の人事部』
                        【Vol.14 2010.6.30】
 ――――――――――――――――――――――――――――――□■□
  発信元:http://919.jp

 こんにちは。『世界の人事部』編集部です。

 熱戦が繰り広げられているサッカーW杯。我らが日本代表も2大会ぶり、
 そして海外開催の大会では初となる決勝トーナメント進出を果たしました。
 彼らを率いる岡田監督については、本大会前の試合で結果を残せなかった
 ことから、一部で解任要求まで出ていましたが、いざ蓋を開けてみればの
 快挙です。本番前の勝てない中で、チームとしての本来の目標を見失うこ
 となく、戦術や人事面で試行錯誤を繰り返す中で蓄えた力が、本番で花開
 いた結果ではないでしょうか。
 ビジネスの世界でも事業環境が逆風の中では、いかに耐えながらも先を見
 据えて戦略を練り、力を蓄えるかが、その後の成長を大きく左右すること
 も少なくありません。今回のW杯を通して、改めて「目の前の結果だけに
 捉われず試行錯誤を続ける」ことの重要性や必要性を感じることができま
 した。

 それでは、今月も情報満載でお届けしてまいります!
 ぜひ、最後までご覧下さい。

 □■CONTENTS□■―――――――――――――――――――――――――
 
 【1】 今月の人事労務ニュース

 【2】 現地のことは現地に聞け!人事労務問題解決のポイントを紹介。
     【連載:第14回】『世界の人事の現場から』

 【3】 人事・労務ご担当者必見。セミナー・イベント情報

 【4】 編集部オススメの商品・サービスはこちら!

 ―――――――――――――――――――――――――――――――――

 ―――――――――――――――――――――――――――――――――
 【1】 今月の人事労務ニュース
 ―――――――――――――――――――――――――――――――――
 
 中国、アメリカ、日本国内の人事、労務、採用、育成などに関するニュー
 スを見出し形式でご紹介。

 より詳しい情報が知りたい方は、下記サイトまでアクセス!

 ◇<中国>深セン市人力資源社会保障局によると、
      深セン市政府は7月より全深セン市の最低賃金上昇を決定
 ◇<中国>新華社によると、7月より北京市の最低月額賃金が960元に上昇
 ◇<日本>5月31日、株式会社アイ・キューが
      第3回「HRカンファレンス by 日本の人事部」を開催
      開催レポートも「日本の人事部」サイトで公開中


 この他にも、中国の最新人事情報を随時更新中! 
 アクセスはこちらから⇒http://www.919myts.com.cn/topics/

 アメリカ国内の最新求人情報を随時更新中
 アクセスはこちらから⇒http://www.919usa.com/

 日本国内の最新人材業界ニュースを毎日更新中!
 アクセスはこちらから⇒http://jinjibu.jp/GuestNewsTop.php


 ―――――――――――――――――――――――――――――――――
 【2】現地のことは現地に聞け!人事労務問題解決のポイントを紹介。  
       【連載:第14回】『世界の人事の現場から』
 ―――――――――――――――――――――――――――――――――
 
 人事や人材に関するテーマは、日本人だけの会社でも難しい経営課題の
 一つです。それが日本から海外に赴任して会社や事務所を構えて、
 さらに現地の人材を採用して、育成、マネジメント…となると、
 その苦労は国内の比ではないと思われます。

 そこで『世界の人事部』では、毎回、実際に中国、アメリカで活躍中の
 人事・採用コンサルタントに人事労務などに関する質問をぶつけて、
 現地における人事・労務・採用課題解決のヒントを提供してまいります。
 
 ------------------------------------------------------------------
 【第14回テーマ】
 「現地進出企業のキーマンに聞く!
 海外進出企業が直面するハードルとその克服の方法 アメリカ編」
 ------------------------------------------------------------------
 ◇編集部◇
  企業の海外進出、展開について、現地での事業を軌道に乗せるまでの苦
  労や悩み、克服のポイントは様々。前回の中国編に引き続き、今回はア
  メリカ編として、これらの点について実際にアメリカにて人材サービス
  関連の事業立ち上げに関わった現地企業のキーマンの生の声をご紹介い
  たします。

  まず、アメリカで事業を立ち上げるに当たって、様々なご苦労があった
  と思いますが、具体的にはどのようなものが印象に残っていますか。

 ◆アメリカ企業担当者◆
  私は1999年にアメリカでの人材サービス事業立ち上げの命を受けて現地
  へ赴任しました。とはいえ、先月の中国企業の方と同じく、人材紹介事
  業や派遣事業に関する知識はゼロ、さらに初めての土地であるアメリカ
  でノウハウが聞ける人間もいない中で事業をスタートさせるということ
  自体が、やはり最も苦労した点でしたね。

  また、会社としてもアメリカという市場に対しては新規参入であるため、
  企業・求職者双方に対して知名度・信頼度が低く、仮に企業から求人依
  頼をいただいても、マッチングできる登録者がいないというジレンマに
  悩まされる時期も長くありました。

 ◇編集部◇
  事業ノウハウがない中で立ち上げを進めていくに当たっては、中国企業
  の方同様に「できること」に特化した行動を意識されたのですか。

 ◆アメリカ企業担当者◆
  私の場合、幸いグループ内に人材紹介事業や派遣事業を手掛ける部門や
  会社がありましたので、業界や事業に対する基礎知識を固めることはで
  きました。とはいえ、アメリカと日本では方法やニーズは違いますから、
  日本のシステムをそのまま移行はできません。現地同業他社にも話が聞
  けるネットワークを構築するほか、顧客企業にも、以前活用していた別
  会社の方法を聞きつつ、その際に感じた先方のニーズを適えるサービス
  を模索するなどの取り組みに注力しました。
  改めて考えると効率は悪かったと思いますが、私たちも結果的には
  「その時点で自分たちにできること」に特化していましたね。

  ただ、私たちにとってラッキーだったのは、1999年の進出という「時期」
  でした。ちょうどインターネット化が本格化し、人材サービス業界もこ
  の流れに追随すべく、各社とも業態やシステム等の変革に迫られており、
  同業他社の背中も見えやすい位置からのスタートではありました。

 ◇編集部◇
  しかし、新規参入ということで知名度や信頼度といった、実績や時間を
  積み重ねて得られる企業としてのバロメーターについて、同業他社との
  競争や登録者獲得には頭を悩ませたのではありませんか。

 ◆アメリカ企業担当者◆
  他社と比べて認知度が低い点は会社としてのイメージ展開やイベント開
  催などでカバーしました。例えば、1999年のスタート時は「2000年問題」
  や「ドットコム起業」でIT業界が活況だったこともあり、【IT専門の】
  という企業イメージを打ち出しました。

  また、2000年~2003年は【登録者のための】というキャッチコピーで登
  録者獲得に力を入れたほか、2005年にはアメリカ国内の日本人留学生を
  対象とした合同説明会の開催、2008年にはそうした日本人留学生向けの
  無料就職情報誌の作成にも取り組み、市場への浸透を図ってきました。

  同時に、登録者に対しても親切ていねいな対応を心掛け、口コミや登録
  者からの紹介を通して登録者を増やす取り組みを地道に進めてきました。
  その結果、事業立ち上げから丸10年が経ち「登録者への対応が良い」と
  いう評判をいただくようになりました。

 ◇編集部◇
  一方、社内の人材管理や育成について、工夫されている点はありますか。

 ◆アメリカ企業担当者◆
  特にと強調する程ではありませんが、現地日本人のみを採用している点
  でしょうか。スタッフ全員が日本人であるため、協調性のある日本的な
  社風が違和感なく形成されています。

  アメリカの人材紹介会社の多くはフルコミッション制の給与体系を取っ
  ているケースが大半です。フルコミッションの場合、確かに生産性が高
  くなり、人件費の効率も良くなるのですが、社内の協調性が欠落したり、
  社員間での所得格差が生まれるなどデメリットもあります。

  一方、当社の場合は「基本給+インセンティブ」という日米の中間的な
  給与体系を取ることで、フルコミッション制で指摘されるデメリットを
  解消しています。とはいえ、固定給部分が存在することで社員の競争力
  や生産性は、残念ながらフルコミッションには及びません。

  こうした給与体系については、会社として何を重視するかを明確にした
  上で、これを実現するに最も効果的な体系を選択するべきでしょう。
    
 ◇編集部◇
  その他に管理面でご苦労されている点はありますか。

 ◆アメリカ企業担当者◆
  今、当社が最も頭を抱えているのが「退職率の高さ」です。
  これは当社の良さでもある日本的な社風を生み出す「スタッフ全員が日
  本人」であるがゆえのデメリットでもあるのですが、「アメリカに骨を
  埋める」というスタッフが少ないです。また、労働ビザや永住権の取得
  が難しくなってきているという社会背景も、日本人だけの職場を維持す
  る難しさに繋がっていると思いますし、今後のスタッフ構成について考
  えることは、現時点での私たちの課題と捉えています。

  私たちのように日本人だけで職場を固めるのか、ダイバーシティとする
  のか、それとも極力現地スタッフのみで構成するのか。また、彼らの雇
  用形態、給与体系はどうするのか。こうしたことは会社としての戦略や
  方向性に大きく関わる問題でもあります。

  こうしたことから考えてみても人材管理面については、まず会社として
  目指すべき方向を定めた上で、中身を詰めていけば良いと思います。
  また、その中で必要になってくる給与体系をはじめとした社内の決め事
  については、専門の人材コンサルティング会社などに意見を聞くことも
  事業の立ち上げ、見直し時期の際は有効だと思いますよ。

 ―――――――――――――――――――――――――――――――――
 【3】人事・労務ご担当者必見。セミナー・イベント情報
 ―――――――――――――――――――――――――――――――――
 
 日々、人事・労務問題で頭を抱えているご担当者様に朗報。
 クイックグループが開催するセミナー・イベント情報をご紹介。
 興味、関心の高いセミナーがございましたら、今すぐお申込を!

 ■7/6(火) 16:00~18:00

  海外進出企業必見 グローバル人事セミナー
  海外進出に欠かせない3つの人事視点

  ◇会場  株式会社クイック ATT新館3階セミナールーム
  ◇参加料 無料
  ◇対象  海外進出をご検討中の企業・海外に拠点がある企業
       企業のグローバル化に興味がある全ての人
  ◇定員  10名
 
  詳細はこちら⇒http://happy.919.jp/documents/0706seminar.pdf


 ■7/13(火) 10:00~12:00

  『経営・人事のためのメンタルヘルスケア』
  メンタルヘルス、『守りから攻め』へ!
  …いつまでも事後対応に手をこまねいていられない…

  ◇会場  株式会社クイック 研修センター
		(大阪市北区中津1-11-1 中津センタービル12F)
  ◇参加料 無料
  ◇対象  企業経営者・メンタルヘルス担当者
  ◇定員  20名
 
  詳細はこちら⇒株式会社クイック セミナー事務局
         TEL/0120-314-041 担当/吉田まで(yoshida@919.jp)


 ■7/20(火) 10:00~17:00

  マネジメントシミュレーションで会社の仕組みを学ぶ 
  『The Company無料体験会』

  ◇会場  株式会社クイック ATT新館3階セミナールーム
  ◇参加料 無料
  ◇対象  人事担当者(研修企画者)
  ◇定員  20名
 
  詳細はこちら⇒http://happy.919.jp/documents/0720seminar.pdf


 ■7/27(火) 17:00~20:00

  経営者限定!デフレ時代を生き残る
  『情報収集型"立体"営業セミナー』

  ◇会場  株式会社クイック ATT新館3階セミナールーム
  ◇参加料 無料(※懇親会費:お1人1,500円)
  ◇対象  経営者の方、営業御責任者の方
       (1社2名でご参加下さい)
  ◇定員  10社20名
 
  詳細はこちら⇒http://happy.919.jp/documents/0727seminar.pdf


 ■8/10(火) 9:30~13:00
 ■8/12(木) 9:30~13:00

  大好評!『コーチングスキル研修』

  ◇会場  551  Fifth Avenue #620  Quick USA内
  ◇参加料 無料
  ◇対象  日系企業経営層、人事部・総務部の方々
  ◇定員  5名
 
  詳細はこちら⇒QUICK USA, INC.
         TEL/010-1-212-692-0850 

 ―――――――――――――――――――――――――――――――――
 【4】編集部オススメの商品・サービスはこちら!
 ―――――――――――――――――――――――――――――――――
 クイックグループが提供する人事労務、採用サポートツールをご紹介。
 これから本格化する新卒採用活動、社会的関心の高いメンタルヘルス問題
 などに頭を悩ませている人事ご担当者は、ぜひ一度お問い合わせを!

 ■採用マーケティングサーベイ「Entry9」

  統計学、臨床心理学の視点からのアプローチにより、
  会社説明会に参加した学生の志望意欲の高さや本音を浮き彫りに。
  採用活動の的確な課題分析や方向性決定のための必須ツール!

  詳細はこちら⇒http://happy.919.jp/jingoto/entry9/


 ■心の状態診断プログラム「Mind Checkup」

  人事労務担当者としては、今や看過できない問題にまで発展しつつある
  社員のメンタルヘルス問題。
  どんな人材が、どんな環境で、どんな状態にあるかを構造化した上で
  可視化することで、心の病の早期発見と適切な予防に繋げます。

  詳細はこちら⇒http://happy.919.jp/jingoto/mcu/

 ―――――――――――――――――――――――――――――――――
 【メールの表示について】
  このメールは等幅フォントを使用し、横幅全角35文字以上の設定で正し
  く表示されるように作成しております。
  また、本メールマガジンより生じる損害・トラブルにつきましては一切
  の責任を負いません。
 ―――――――――――――――――――――――――――――――――
 □発行元 株式会社クイック『世界の人事部』編集部
 ■URL http://919.jp
 □情報提供・ご意見・お問い合わせ info-koho@919.jp

 掲載された記事・情報を許可なく転載することを固く禁じます。
 Copyright(C)2009 QUICK CO., LTD. All rights reserved

 このメールマガジンは『まぐまぐ!』http://www.mag2.com/を
 利用して発行しています。
 ―――――――――――――――――――――――――――――――――
PAGETOP