- 2011.09.30
- 『世界の人事部』Vol.29【中国・アメリカでの人事スキルの高め方とは?】
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― 中国・米国・日本の人事労務レポート ―
『世界の人事部』
【Vol.29 2011.9.30】
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発信元:http://919.jp
こんにちは。『世界の人事部』編集部です。
この9月、日本列島を台風12号と台風15号の2つの大型台風が直撃しました。
台風12号で大きな被害を受けた和歌山県や奈良県の一部地域では、いまだ
被害の全容がつかみきれておらず、また、台風15号が直撃した名古屋市で
は、その際に市民の半数に当たる100万人超の住民に避難指示・勧告を出
しました。今年は3月11日に東日本大震災も発生しており、例年以上に自
然災害の脅威を痛感させられました。
こうした一連の自然災害を教訓に、会社としてのリスクマネジメントのあ
り方を見直すことは、会社そのものを守るだけでなく、そこで勤務するス
タッフ、さらにはその家族等を守るという意味でも、とても前向きな取り
組みだと思います。もちろん、こうした取り組みをスタートさせるのであ
れば、やはり自然災害を通して数多くの教訓を得た今年から、ということ
になるのではないでしょうか。
それでは、今月も情報満載でお届けしてまいります!
ぜひ、最後までご覧下さい。
□■CONTENTS□■―――――――――――――――――――――――――
【1】 今月の人事労務ニュース
【2】 現地のことは現地に聞け!人事労務問題解決のポイントを紹介。
【連載:第29回】『世界の人事の現場から』
【3】 人事・労務ご担当者必見。セミナー・イベント情報
【4】 編集部オススメの商品・サービスはこちら!
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【1】 今月の人事労務ニュース
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中国、アメリカ、日本国内の人事、労務、採用、育成などに関するニュー
スを見出し形式でご紹介。
より詳しい情報が知りたい方は、下記サイトまでアクセス!
<中国> 解放日報によると、2011年の上海企業全体の従業員収入は、
前年比0.3%増の10.8%増との見通しに
<中国> 新京報によると、程無憂が発表した調査報告「2011人事外包実
践在中国」にて、人事アウトソーシングを活用する中国企業が
前年の66%から83%へ大幅増となったことが明らかに。
<日本> 株式会社アイ・キューが、11月1日(火)、2日(水)の両日、
「HRカンファレンス 2011-Autumn-」を開催
HRカンファレンス開催概要
http://hr-conference.jp/
この他にも、中国の最新人事情報を随時更新中!
アクセスはこちらから⇒http://www.919myts.com.cn/topics/
アメリカ国内の最新求人情報を随時更新中
アクセスはこちらから⇒http://www.919usa.com/
日本国内の最新人材業界ニュースを毎日更新中!
アクセスはこちらから⇒http://jinjibu.jp/GuestNewsTop.php
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【2】現地のことは現地に聞け!人事労務問題解決のポイントを紹介。
【連載:第29回】『世界の人事の現場から』
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人事や人材に関するテーマは、日本人だけの会社でも難しい経営課題の
一つです。それが日本から海外に赴任して会社や事務所を構えて、
さらに現地の人材を採用して、育成、マネジメント…となると、
その苦労は国内の比ではないと思われます。
そこで『世界の人事部』では、毎回、実際に中国、アメリカで活躍中の
人事・採用コンサルタントに人事労務などに関する質問をぶつけて、
現地における人事・労務・採用課題解決のヒントを提供してまいります。
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【第29回テーマ】
「中国・アメリカでの人事スキルの高め方とは?」
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◇編集部◇
国内でスタッフの成長や業務レベルを向上させようとした場合、先輩ス
タッフの指導やOJTを通して実務面でのレベルアップを図るほか、社外
研修やセミナー、イベント等に参加して業務に関するワンランク上の知
識やノウハウを習得したり、最新のトレンドをつかむという形が一般的
でしょう。
しかし、これから新たに中国やアメリカ等の海外へ進出しようとする企
業の場合、様々な側面で前提条件が異なる海外事業を人事労務面で支え
ていく人事担当者や日本人駐在員は、現地の先輩スタッフもおらず、効
果的なセミナー等の情報も少ない中、現地での業務をスムーズに進める
ためにどのような準備が必要で、また現地ではどのように業務スキルを
高めていけば良いのでしょうか。
◆人事コンサルタント(中国)◆
日系企業が新たに中国へ進出される際に、人事部門専任の方がいきなり
赴任されることは、まずありません。そこで今回は、人事担当も兼務す
る日本人駐在員が現地での人事及び実務スキルを高めるためにはという
視点でお話したいと思います。
まず、新たに中国へ進出するに当たって、国内にいる時からできる事前
準備としては語学や歴史、文化を学んでおくというのが一般的な回答で
しょう。
ただ、忘れてならないのは、現地に進出して新たに法人を設立するとい
うことは、日本で起業して会社を興す時と同じ仕事が求められるという
ことです。人事労務面も含め、「現地法人を軌道に乗せること」が目的
ならば、語学や文化以上に「会社の経営」、それも経営理論よりも、中
小企業をゼロから立ち上げて軌道に乗せるまでの経営に関する生の知識
を学んでおく方が役立つと思います。
◆人事コンサルタント(アメリカ)◆
アメリカへ進出するに当たって、事前に準備するならと聞かれれば、や
はり語学の学習が第一だと思います。アメリカで仕事をしていて、つく
づく残念に感じるのですが、日本人は英会話の能力が他の地域の方々よ
りも見劣りするところがあります。ですから学習方法としても、試験の
スコア重視の受験生的なアプローチよりも、会話を中心とした学習が最
も効果的だと思います。
また、現地での採用方法や方針について、日本とアメリカ双方にオフィ
スを持つ人材サービス会社から情報を得て、理解を深めておくことは、
日本にいながらでもできる大切な事前準備ですね。あと、私の場合は、
日本語で出版されている米国会社法や労働法についての書籍を読み込む
等、日本にいる間にある程度の知識とイメージを付けてから渡米しました。
◇編集部◇
新たに現地へ進出する場合、当面は何のつてもなく、日々の業務をこな
していくことで精一杯だとは思いますが、そうした中で、少しでも業務
をスムーズに進めたり、また業務スキルの向上を図るために工夫できる
ことはありますか。よろしければ、ご自身の経験も含めお話下さい。
◆人事コンサルタント(中国)◆
とにかく、「現場を経験している人」に会って、話を聞くことに尽きる
と思います。ここで大切なのは、実際に「困難を乗り越えた人」や「成
果を出している人」から話を聞くことです。いくら現場を経験している
人の話でも、できない理由やできなかったことに対する苦労話は、現場
へのネガティブなイメージが付いてしまうので避けるべきです。
あとは社内の中国人スタッフから話を聞くことですね。少しでも日本語
ができるスタッフがいるなら、とにかく分からないことは質問して聞く。
それをできるだけ多くの人に、何度も繰り返すことです。とにかく、現
地のスタッフとコミュニケーションを取ることで、現地の「常識」を知
識として、また肌感覚として身に付けることは、こちらで事業を進めて
いく第一歩目として非常に有効なことだと思います。
◆人事コンサルタント(アメリカ)◆
業務をスムーズに進めたり、スキル向上のために、数多くの方々に話を
聞くことが大切なのはアメリカでも同様です。中でも、現場の声は大い
に役立つものです。そのため、他企業の人事や総務に勤める知人を作る
ことは一つの有効な手段と言えるでしょう。
私自身も、こうしたネットワーク作りのために、渡米直後は在米日本人
の県人会や異業種交流会、人事関連のセミナー等に積極的に参加しまし
たよ。その一方で、自分自身も業務知識やノウハウを高めるための勉強
も続け、交流会やセミナーで知り合った知人や専門家たちと知識を深め
合う機会を持つ。そうしたことの積み重ねが、人事担当者としてのスキ
ル向上にもつながるのではないでしょうか。
◇編集部◇
では、現地での実務をスタートさせてから生じる問題としては、どのよ
うなものが多いですか。また、その原因や解消法についても教えていた
だけますか。
◆人事コンサルタント(中国)◆
まず間違いなく発生するのが、日本人駐在員と中国人スタッフとの話や
考え方が噛み合わないという問題です。これは、中国ビジネスを展開し
ていく上で、人事労務関連の業務だけでなく、あらゆる場面で生じる問
題と言えるでしょう。しかしこの問題は、どちらか一方が間違っている
わけではなく、双方ともお互いの立場では正しいことをしている、言っ
ているからこそ生じるものです。なぜか。それは、日本と中国の「常識」
が違うからです。
解消法としましては、先程もお話しましたとおり、やはり現地スタッフ
に話を聞くことです。中国の「常識」を知るために話をすることで、
双方の「常識」に対する理解も生まれ、それだけでこうした問題が生じ
る機会はグッと減ると思いますよ。
◆人事コンサルタント(アメリカ)◆
アメリカの場合、実務で問題が生じやすいのは「差別」に関する問題で
しょうか。例えば、連邦および各州の雇用法によって、差別に対して非
常に厳しいところがありますので注意が必要です。中でも、人種や性別、
年齢、宗教等に対する差別については、採用時にも直接関わってくるも
のですから特に注意が必要ですね。さらに、アメリカでは定年退職も法
律違反になりますから、採用を行う際にも、年齢で条件設定を行うこと
は一切許されていません。
これらの解消法としては、まずは差別に関するアメリカの法律を理解す
ることです。そのためのセミナーや勉強会は頻繁に開催されていますし、
中には日本語で実施されるセミナーもありますから、こうした機会を積
極的に活用してみることです。こうしたイベントに参加することで、社
外の方々とのネットワーク形成のきっかけにもなるわけですから一石二
鳥ですよね。
◇編集部◇
こうした社外の研修やセミナーに参加しようとする際に、どのような研
修やセミナー、業者を選べば良いかのポイントがあれば教えて下さい。
◆人事コンサルタント(アメリカ)◆
法律関係のセミナーについては、法律事務所の弁護士が開催しているも
のがよくあるのですが、彼らの職務上、セミナーの内容としても法律遵
守第一という内容のものが大半です。もちろん、法律を守ることは当然
なのですが、事業を進めていく上では、法律ではなく、企業の裁量で判
断しなければならないこと、決めていかなければならないことが数多く
あることも事実。そうした実務に即応したセミナーや研修を見つけるた
めにも、講師の方が、過去に実務担当者としてアメリカ企業で働いた経
験を持っているかどうかをチェックすることがとても大切です。
また、あくまでも実務に即した内容を最も重要視するのであれば、弁護
士主催のセミナーよりも、現場での実務経験豊かなコンサルタントの話
を聞くことができるセミナーに参加した方が満足度は高いかもしれません。
◆人事コンサルタント(中国)◆
せっかく参加するなら中身のあるセミナーに参加したいと感じるのは当
然のこと。そのためにも、セミナーで語られる話が、「知識と経験」に
基づいた話であり、そして「再現性のある」話であり、さらに「実際に
その方法で成果がでている」話であり、その上で「実際に会社に持ち帰
って、自分たちが行動に移せる、実務に生かせる対策案」が盛り込まれ
ているセミナーを選ぶことですね。
中でも、弊社で配信しているメールマガジン
(http://www.919myts.com.cn/mailmaga/index02.html)で広報している
セミナーは、中国で事業を進めていこうと考えている企業の責任者や人
事担当者にとって、最も役立つ内容を提供していると自負しております。
さらに、セミナーの他にも都道府県別の県人会や出身大学のOB会、業種・
業界の勉強会等も各所で開催されていますので、まずは実際に参加して
みて、内容に応じて使い分けてみては良いのではないかと思います。
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【3】人事・労務ご担当者必見。セミナー・イベント情報
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日々、人事・労務問題で頭を抱えているご担当者様に朗報。
クイックグループが開催するセミナー・イベント情報をご紹介。
興味、関心の高いセミナーがございましたら、今すぐお申込を!
■10月6日(木) 15:30~18:00
ソーシャル採用元年。
貴社はどのようにソーシャルメディアを活用しますか?
Facebookを活用した新卒採用を成功させる方法
◇会場 株式会社クイック リクルーティング事業本部 東京営業部
(東京都港区赤坂1-9-20 第16興和ビル北館8F)
◇交通 銀座線・南北線「溜池山王」駅A9出口より徒歩3分
◇参加料 無料
◇対象 経営者の方、採用ご責任者様、ご担当者様
◇定員 35名
◇お申込方法 弊社営業担当、もしくは下記お問合せ先より、
御社名、お名前、電話番号、メールアドレスを明記の上
お申し込み下さい。
詳細はこちら⇒
http://happy.919.jp/documents/20111006facebookseminar.pdf
お申し込み方法⇒
弊社営業担当、もしくは下記お問合せ先より、御社名、お名前、
電話番号、メールアドレスを明記の上お申し込み下さい。
お問い合わせ⇒セミナー事務局(seminar@919.jp)
■10月12日(水) 17:00~18:00
第7回新卒採用担当者様向けの新たな情報収集・交換の場
【クイックラウンジ】
◆テーマ:『新卒採用におけるツールの活用方法』
◇会場 株式会社クイック 興和ビルセミナールーム
(東京都港区赤坂1-9-20 第16興和ビル北館8階)
◇持ち物 貴社の新卒採用で使用しているパンフレット、
説明会資料などのツール類
◇参加料 無料(コーヒー、お菓子をご用意してお待ちしています)
◇対象 新卒採用の新任ご担当者様
◇定員 6名
◇特典 ご希望の方には、弊社制作担当が貴社のツールの
無料アドバイスをいたします。
詳細はこちら⇒http://happy.919.jp/documents/20111012lounge.pdf
■10月26日(水) 17:00~18:00
第8回新卒採用担当者様向けの新たな情報収集・交換の場
【クイックラウンジ】
◆テーマ:『新卒採用におけるツールの活用方法』
◇会場 株式会社クイック 興和ビルセミナールーム
(東京都港区赤坂1-9-20 第16興和ビル北館8階)
◇持ち物 貴社の新卒採用で使用しているパンフレット、
説明会資料などのツール類
◇参加料 無料(コーヒー、お菓子をご用意してお待ちしています)
◇対象 新卒採用の新任ご担当者様
◇定員 6名
◇特典 ご希望の方には、弊社制作担当が貴社のツールの
無料アドバイスをいたします。
詳細はこちら⇒セミナー事務局(seminar@919.jp)まで
■11月9日(水) 14:00~16:00(予定)
『適性検査とは?CUBICとは?』
◇会場 株式会社クイック 大阪本社 セミナールーム
(大阪市北区小松原町2-4 大阪富国生命ビル16階)
◇参加料 無料
◇対象 経営者様、人事責任者様
詳細はこちら⇒株式会社クイック セミナー事務局
TEL/06-6364-2221
担当/池内まで(ikeuchi@919.jp)
■11月16日(水) 14:00~17:00
採用コミュニケーション力強化のための
『面接官研修 ~初級編~』
◇会場 株式会社クイック 大阪本社 セミナールーム
(大阪市北区小松原町2-4 大阪富国生命ビル16階)
◇参加料 20,000円/1名
◇対象 採用面接に携わる方
経営者様、人事担当者様、リクルーターの方
詳細はこちら⇒株式会社クイック セミナー事務局
TEL/06-6364-2221
担当/池内まで(ikeuchi@919.jp)
■12月6日(火) 10:00~15:00
『内定者フォロー研修』
◇会場 株式会社クイック 大阪本社 セミナールーム
(大阪市北区小松原町2-4 大阪富国生命ビル16階)
◇参加料 30,000円/1名
◇対象 2012年度 内定者の方
詳細はこちら⇒株式会社クイック セミナー事務局
TEL/06-6364-2221
担当/池内まで(ikeuchi@919.jp)
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【4】編集部オススメの商品・サービスはこちら!
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クイックグループが提供する人事労務、採用サポートツールをご紹介。
これから本格化する新卒採用活動、社会的関心の高いメンタルヘルス問題
などに頭を悩ませている人事ご担当者は、ぜひ一度お問い合わせを!
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