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2012.09.28
『世界の人事部(R)』Vol.41【アメリカにおける、現地スタッフの人事評価の在り方とは part2】
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       ― 中国・米国・日本の人事労務レポート ―
             『世界の人事部(R)』
                      【Vol.41 2012.9.28】
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  発信元:http://919.jp

 こんにちは。『世界の人事部』編集部です。
 
 この9月、尖閣諸島の国有化に抗議する反日デモが、
 中国各地で発生しました。
 
 こうした中で、現地日系企業の店舗や工場が壊される事件も
 発生したことから、更なるデモの拡大による現地社員等の安全を配慮し、
 臨時休業に踏み切る企業もあったようです。

 一連の過激な行動は、一部の方々によって引き起こされ、それらが
 クローズアップされて報道されているケースが大半ではあるとは思います。
 ただ、現実問題として被害を受けている日系企業が存在していることからも、
 その他の日系企業が被害を受ける可能性もゼロではありません。

 有事の際は、迅速な対応のためにも現地判断が求められるケースが
 多々あります。その基準、対応内容を含め、この機会に、現地拠点における
 リスクマネジメントの在り方を見直してみてはいかがでしょうか。

 それでは、今月も情報満載でお届けしてまいります!
 ぜひ、最後までご覧下さい。

 □■CONTENTS□■─────────────────────────
 
 【1】 今月の人事労務ニュース

 【2】 現地のことは現地に聞け!人事労務問題解決のポイントを紹介。
     【連載:第41回】『世界の人事の現場から』

 【3】 人事・労務ご担当者必見。セミナー・イベント情報

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 【1】 今月の人事労務ニュース
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 中国、アメリカ、日本国内の人事、労務、採用、育成などに関するニュー
 スを見出し形式でご紹介。

 より詳しい情報が知りたい方は、下記サイトまでアクセス!

 <中国>   京華時報によると、中秋・国慶節に連続8日間残業した場合、
        最低賃金(北京市)ベースに試算をしても
        残業代は1,000元以上に。未払いの場合、告発される可能性も
      

 <アメリカ> 10月24日(水)、ロサンゼルスにてグローバルジョブフェア
        「2012 LALALA Job Fair in Los Angeles」が開催
        (http://lalalajobfair.com/)
       

 <日本>   株式会社アイ・キューが、11月13日(火)、14日(水)の両日、
        日本の人事部「HRカンファレンス 2012 ―秋―」を開催
        日本の人事部 HRカンファレンス開催概要
        http://hr-conference.jp/


 この他にも、中国の最新人事情報を随時更新中! 
 アクセスはこちらから⇒http://www.919myts.com.cn/Community.aspx?ID=1125,1213

 アメリカの最新求人情報を随時更新中
 アクセスはこちらから⇒http://www.919usa.com/

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 アクセスはこちらから⇒http://919vn.com/

 日本国内の最新人材業界ニュースを毎日更新中!
 アクセスはこちらから⇒http://jinjibu.jp/GuestNewsTop.php

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 【2】現地のことは現地に聞け!人事労務問題解決のポイントを紹介。  
       【連載:第41回】『世界の人事の現場から』
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 【第41回テーマ】
 「アメリカにおける、現地スタッフの人事評価の在り方とは2」
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 ◇編集部◇
  今回のテーマは、先月に引き続き現地スタッフの人事評価についてです。
  先月は営業及び販売系スタッフにスポットを当てて紹介しましたので、
  今月はアメリカの日系企業における管理系スタッフの人事評価に関する
  ポイントや考え方についてうかがっていきたいと思います。

  人事や経理、財務スタッフの業務は、営業や販売系スタッフのように
  明確な数値目標を設定することが難しいため、客観的な人事評価は
  難しいのではと感じるのですが、それゆえ日本で活用されている
  評価方法をそのまま活用しているケースも多いのではないかと思います。
  その辺りにつきまして、現状はいかがでしょうか。

 ◆人事コンサルタント(アメリカ)◆
  営業及び販売系スタッフの時と同じ回答になるのですが、
  管理系のスタッフの人事評価についても、日本(本社など)と
  同じ評価制度を活用しているケースは、ほとんどないと思います。

  一番の理由として考えられるのは、日本(本社など)と現地子会社、
  或いは現地の拠点のサイズの違いではないか思います。

  私たちもそうなのですが、本社或いは日本で働くスタッフの数は
  多いけれど、現地子会社或いは拠点となると数名~数十名というサイズ
  というケースが非常に多いです。

  先月もお話しましたが、このように評価対象となるスタッフの絶対数が
  少ないと相対的な評価を行うことが難しく、結果的に絶対評価を用いる
  必要性が出てきます。そのため、評価基準等も現地仕様にカスタマイズ
  しなければならないことからも、日本の制度をそのまま活用することは
  難しいのではないでしょうか。

  その一方、現地サイドの規模が大きなところは、専属のHR担当者を
  抱えているケースも多く、さらにこのHR担当者がアメリカ人である
  ケースも多いため、こうした企業ではアメリカの企業文化に応じた
  自社基準を作成して、これをもとに人事評価を行っています。

 ◇編集部◇
  管理系スタッフの人事評価は、営業や販売系スタッフのような
  数値目標が設定しづらい中で絶対評価を行わなければならないという
  ことになるかと思うのですが、絶対評価のポイントとなる目標設定は
  どのように行えばいいのでしょうか。

 ◆人事コンサルタント(アメリカ)◆
  アメリカには、ジョブディスクリプション(職務内容契約書)という
  ものがあり、各スタッフの職務内容に関する責任や権限、難易度などが
  それぞれ定義されています。

  例えば、経理アシスタントであれば、伝票処理や請求書発行…といった
  感じでしょうか。こうした内容の契約書がポジションごとに存在し、
  それぞれ職務内容等といった形で予め目標が明確化されているため、
  実は相対評価よりも絶対評価の方がやりやすいのではないかと思います。

  一方で、日々の業務の中でジョブディスクリプションに記載されていない
  ことは指示を出しにくいという難しさはあります。

  日本人であるなら共感してもらえるかと思うのですが、
  ジョブディスクリプションに記載されていない業務、
  つまりは契約外の業務について頑張ってくれたスタッフについては、
  それに対して評価したいと思う方も多いでしょう。

  ただ、アメリカで、この部分を評価対象にすると、評価内容によっては、
  或いは評価方法に対してその他のスタッフから訴訟を起こされる可能性も
  少なからずありますので注意が必要です。

 ◇編集部◇
  では、今後アメリカへ進出しようとする企業が、現地での評価制度を
  新たに作成しようとした場合のポイントについてお願いします。

 ◆人事コンサルタント(アメリカ)◆
  現地日系企業には、日本人とアメリカ人が共に仕事をしていく中で、
  パフォーマンスを最大化させるために一緒に創り上げてきた独自の
  企業文化があります。

  しかし、これまで以上にグローバル化の波が進む中で、
  現地日系企業においても、今までのような日本人とアメリカ人という
  構図から、日本人やアメリカ人、さらにはアジア、ヨーロッパ、
  中南米人など、様々な国のスタッフが共に働くダイバーシティ化の
  構図へと職場環境は確実に変化してきています。

  こうした中で、価値観や文化等のバックボーンが異なる人たちを、
  同じ基準で評価しようとすること自体が、非常に難しいことだと思います。
  「客観的な評価」が重要なアメリカだからこそ、専門家を交えて客観性を
  保つとともに、スタッフの声も聞きながら実務に関する網羅性や
  それぞれの評価に対する納得感のある評価制度を設計していくことが
  大切なのではないかと思います。

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 【3】人事・労務ご担当者必見。セミナー・イベント情報
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 日々、人事・労務問題で頭を抱えているご担当者様に朗報。
 クイックグループが開催するセミナー・イベント情報をご紹介。
 興味、関心の高いセミナーがございましたら、今すぐお申込を!

 ■10月10日(水) 13:00 ~ 15:00(12:45 開場)

  『「CUBIC」勉強会(基本編)』

  ◇内容  CUBIC をご利用中のユーザー向けの基本的なCUBIC の
       読み方勉強会及び情報交換会です。
       ご利用いただく上での疑問にもお答えします。
       ユーザー同士の活用事例も情報交換頂けます。

  ◇会場  株式会社クイック セミナールーム 
       東京都港区赤坂1-9-20 第16 興和ビル北館8F
       (銀座線・南北線「溜池山王」駅A9 出口より徒歩5分)
  ◇参加料 無料
  ◇対象  CUBIC ユーザー企業の経営者の方・採用ご責任者様・
       ご担当者様

  詳細は、
  セミナー事務局(TEL:03-5573-9191 E-mail:seminar@919.jp)まで


 ■10月12日(金) 13:00 ~ 15:00
 
  『人事相談会』
  ~人事のお悩み、なんでもお答えします~

  ◇内容  人材育成体系、人事制度、組織構築と運用
       コンプライアンス(パワハラ・セクハラ)
       メンタルヘルス、採用、労務全般、など。

  ◇会場  株式会社クイック セミナールーム 
       東京都港区赤坂1-9-20 第16 興和ビル北館8F
       (銀座線・南北線「溜池山王」駅A9 出口より徒歩5分)
  ◇参加料 無料
  ◇講師  ヒューマンキャピタル総合研究所 主幹研究員 乾 孔二
  ◇対象  経営者の方、人事ご担当者様
  ◇定員  5社

  詳細は、http://happy.919.jp/documents/jinjisoudan-10-12.pdf または
  セミナー事務局(TEL:03-5573-9191 E-mail:seminar@919.jp)まで


 ■10月17日(水) 13:00 ~ 15:00(質問会:~15:30)

  『求める人材モデルの作り方』
  適性検査・人材アセスメントツール 『CUBIC』を活用!)

  ◇会場  株式会社クイック 
       大阪市北区小松原町2-4 大阪富国生命ビル16階
       (JR大阪駅、各線梅田駅、直結)
  ◇参加料 無料
  ◇対象  経営者の方・採用ご責任者様・ご担当者様

  詳細は、
  セミナー事務局(TEL:06-6364-2221 E-mail:ikeuchi@919.jp)まで

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